50音順
アルファベット順
50音順
あ行
アウトカム(あうとかむ)アウトカム(Outcome)とは、医療や福祉、教育、ビジネスなどの分野で使用される用語で、「結果」や「成果」を意味します。特に、特定の行動や介入、治療、施策などの結果として得られる効果や影響を指します。アウトカムは、目標達成度や効果を評価するための重要な指標として用いられます。
か行
仮名加工データ(かめいかこうでーた)仮名加工データとは、個人情報を特定できないように加工されたデータの一種で、特定の個人を識別することができないようにするために、元のデータの一部を仮名化(匿名化に近い形で加工)したものを指します。ただし、完全に匿名化されたデータとは異なり、元のデータと照合することで個人を特定できる可能性が残されている点が特徴です。
た行
治験(ちけん)治験とは、新しい医薬品や医療機器を開発する際に、その安全性や有効性を確認するために行われる臨床試験のことを指します。治験は、製薬会社や医療機器メーカーが新しい製品を市場に出す前に、法律に基づいて実施する必要がある試験であり、医薬品や医療機器が実際に患者に使用される際の効果やリスクを科学的に評価します。
デジタルツイン(でじたるついん)デジタルツイン(Digital Twin)とは、現実世界の物理的な対象(製品、設備、システム、プロセスなど)を、デジタル空間上に仮想的に再現したモデルのことを指します。この仮想モデルは、現実の対象物とリアルタイムでデータを連携し、現実の動作や状態をシミュレーション、分析、最適化するために活用されます。
デジタルツインは、IoT(モノのインターネット)、センサー技術、クラウドコンピューティング、AI(人工知能)などの技術を組み合わせて実現され、製造業、建設業、医療、都市計画など、さまざまな分野で活用されています。匿名加工データ(とくめいかこうでーた)匿名加工データとは、個人情報を特定の個人を識別できないように加工したデータのことを指します。日本では、個人情報保護法に基づいて定義されており、匿名加工データは、元のデータから特定の個人を識別する情報を削除・加工し、さらに元のデータと照合しても個人を特定できないようにしたものです。
匿名加工データは、個人情報保護法の規制を受けずに利用・提供が可能であり、データの利活用を促進するための重要な手段とされています。
は行
ビッグデータ(びっぐでーた)ビッグデータ(Big Data)とは、従来のデータ管理や分析手法では処理が困難なほど膨大な量のデータを指します。このデータは、単に「量が多い」だけでなく、多様性(データの種類が多い)、速度(生成・収集されるスピードが速い)、価値(データから得られる洞察や情報の価値が高い)といった特徴を持っています。ビッグデータは、現代の情報社会において、企業や政府、研究機関などが意思決定や問題解決に活用する重要な資源となっています。
ら行
リアルワールドエビデンス(りあるわーるどえびでんす)リアルワールドエビデンス(RWE)は、日常の医療現場や生活の中で収集されたリアルワールドデータ(RWD)を基に、医薬品や治療法の効果、安全性、使用状況を評価するための科学的根拠です。臨床試験(RCT)では得られない現実世界での医療の実態を反映しており、医薬品の市販後調査、個別化医療、政策立案など、さまざまな分野で活用されています。一方で、データの質やバイアス、因果関係の証明といった課題もあり、これらを克服することで、RWEは医療の質向上や効率化にさらに貢献することが期待されています。
リアルワールドデータ(りあるわーるどでーた)リアルワールドデータ(Real-World Data, RWD)とは、臨床試験などの厳密に管理された環境で収集されるデータとは異なり、日常の医療現場や日常生活の中で得られるデータのことを指します。これらのデータは、実際の患者の診療や健康状態、治療の効果、医療資源の利用状況などを反映しており、医療や製薬、政策立案などの分野で重要な役割を果たしています。
リサーチクエスチョン(りさーちくえすちょん)リサーチクエスチョン(Research Question)とは、研究や調査を行う際に設定される、解明したい具体的な問いのことを指します。研究の目的や方向性を明確にし、データ収集や分析の基盤となる重要な要素です。リサーチクエスチョンは、研究の焦点を絞り込み、研究者が何を明らかにしようとしているのかを明確にする役割を果たします。
レセプト(れせぷと)レセプトとは、医療機関が保険診療を行った際に、診療報酬を請求するために作成する明細書のことを指します。正式には「診療報酬明細書」と呼ばれ、患者が受けた診療内容や処方された薬、検査、手術などの詳細が記載されています。医療機関はこのレセプトを保険者(健康保険組合や国民健康保険など)に提出し、診療報酬を請求します。
アルファベット順
C
CLIDAS(クリダス)CLIDAS(CLInical Deep Data Accumulation System)とは、電子カルテデータ(検査データ、画像データ、インターベンション治療レポート、処方)および転帰(アウトカム)データを含む精細な臨床情報データベースシステムとして構築されました。医療データの二次利用を目的として開発されており、医療現場で生成される膨大なデータを統合・標準化し、研究や診療支援に役立てる仕組みを提供しています。
D
DPC(ディーピーシー)DPC(Diagnosis Procedure Combination)とは、日本の医療制度における診断群分類の一つで、入院医療の費用を効率的に管理するための仕組みです。
E
EBM(いーびーえむ)EBMとは、「Evidence Based Medicine(根拠に基づく医療)」の略で、科学的根拠(エビデンス)に基づいて、患者に最適な医療を提供するためのアプローチを指します。
EHR(いーえいちあーる)EHRとは、「Electronic Health Record(電子健康記録)」の略で、患者の健康情報を電子的に記録・管理するシステムやデータのことを指します。日本語では「電子カルテ」や「電子健康記録」と訳されることがありますが、EHRは従来の電子カルテよりも広範な概念を含んでいます。
EMR(いーえむあーる)EMRとは、「Electronic Medical Record(電子医療記録)」の略で、患者の診療情報を電子的に記録・管理するシステムやデータのことを指します。日本語では「電子カルテ」と訳されることが一般的です。EMRは、主に一つの医療機関内で使用される患者の診療記録を管理するためのツールです。
H
HIS(えいちあいえす)HISとは、「Hospital Information System(病院情報システム)」の略で、病院内で使用される情報管理システムのことを指します。HISは、医療機関の業務を効率化し、医療の質を向上させるために、患者情報や診療記録、医療機器のデータなどを一元的に管理・運用するためのシステムです。
N
NDB(えぬでぃーびー)NDBとは、「National DataBase of health Insurance claims and specific health checkups of japan(レセプト情報・特定健診等情報データベース)」の略で、日本の医療制度における膨大な医療データを集約した国のデータベースを指します。日本語では「NDB(ナショナルデータベース)」と呼ばれることが一般的です。
P
PHR(ぴーえいちあーる)PHRとは、「Personal health Record(個人健康記録)」の略で、個人が自分自身の健康や医療に関する情報を管理・活用するための仕組みやデータのことを指します。日本語では「個人健康記録」や「パーソナルヘルスレコード」と呼ばれます。
PHRは、患者や個人が主体となって、自分の健康情報を収集・管理し、必要に応じて医療機関や家族と共有することを目的としています。これにより、健康管理の効率化や医療の質向上が期待されています。PRO(ぴーあーるおー)PROとは、「Patient-Reported Outcome(患者報告アウトカム)」の略で、患者自身が報告する健康状態や治療の効果、生活の質(QOL: Quality Of Life)に関する情報を指します。PROは、医療従事者が観察したり測定したりするデータではなく、患者自身が感じた症状や治療の影響を直接報告するもので、患者の視点を重視した医療評価の一環として重要視されています。
R
RCT(あーるしーてぃー)RCTとは、「Randomized Controlled Trial(ランダム化比較試験)」の略で、医学や臨床研究において、治療や介入の効果を科学的に評価するための研究デザインの一つです。RCTは、治療や介入の有効性を検証するために最も信頼性が高い方法とされています。
S
SEAMAT(しーまっと)Standard Export datA forMAT(SEAMAT)とは、データを他のシステムやプラットフォームに移行・共有する際に使用される、標準化されたデータ形式のことを指します。この形式は、異なるシステム間でデータをスムーズにやり取りするために設計されており、互換性やデータの一貫性を確保することを目的としています。
SIP(エスアイピー)SIPとは、「Strategic Innovation Program(戦略的イノベーション創造プログラム)」の略で、日本の政府が主導する研究開発プロジェクトの一つです。SIPは、科学技術イノベーションを通じて、社会的課題の解決や経済成長を目指すためのプログラムで、内閣府が主導し、産学官が連携して取り組む形で進められています。